アクセス解析入門

アクセス解析レポートの作り方|載せる項目と手順を型にする

「毎週アクセス解析レポートを作っているけれど、数字を並べるだけで終わっている」——そんな状態になっていないでしょうか。

結論から言うと、アクセス解析レポートは「載せる項目」と「作る手順」を型として固定してしまうのが正解です。毎回どの数字を拾うか考えているうちは、時間ばかりかかって判断につながりません。

この記事では、レポートに載せる5項目と、収集から考察までの手順を型にしてお伝えします。アクセス解析そのものの考え方はアクセス解析とは?何を見て、どう改善するかにまとめています。

アクセス解析レポートは何のために作るのか

先に目的をはっきりさせておきます。レポートの目的は、次の一手を1つ決めることです。

ここがずれると、いくら丁寧に作っても報われません。よくある失敗が次の2つです。

  • 記録が目的になっている:数字を残すことに満足し、読み返さない。
  • 網羅が目的になっている:GA4の画面をひととおり貼り付けるが、どこを見ればいいか分からない。

レポートの価値は、載せた数字の量ではなく「次にやることが1つ決まったかどうか」で決まります。この基準で作ると、必要な項目は驚くほど少なくなります。

ポイント

レポートのゴールは「次の一手を1つ決めること」。数字を増やすより、結論を1行書くほうが価値がある。

レポートに載せる5つの項目

中小企業のサイト運営であれば、次の5項目で十分です。順番にも意味があります。

1. 期間と、前の期間との比較

まず「いつからいつまでの数字か」と「前の期間と比べてどうか」を書きます。単独の数字には意味がなく、比較して初めて良し悪しが判断できるからです。

週次なら前週比、月次なら前月比と前年同月比を並べます。

2. 流入の全体量(セッション・ユーザー)

サイト全体にどれだけ人が来たかです。細かい指標に入る前に、全体が増えているのか減っているのかを押さえます。

3. 流入経路の内訳

検索・SNS・広告・直接アクセスなど、どこから来たかの内訳です。全体量が変わったとき、どの経路が動いたのかが分かると原因を絞り込めます

4. よく見られたページ

上位10ページ程度で十分です。想定と違うページが上位に来ていたら、そこに需要があるということです。

5. コンバージョン

問い合わせ・申し込みなど、コンバージョンとして設定した行動の数です。アクセスが増えてもコンバージョンが増えていないなら、集客ではなくページの中身に課題があります

この5項目に加えて、「今週わかったこと」と「次にやること」を各1行書きます。ここがレポートの本体です。

作る手順(収集30分・考察30分)

手順を固定すると、迷いがなくなります。

工程やること目安時間
1. 収集GA4とサーチコンソールから5項目の数字を取る20分
2. 整形前期間と並べて増減を出す10分
3. 考察最も動いた数字を1つ選び、理由の仮説を書く20分
4. 決定次にやることを1つ決めて書く10分

合計1時間が目安です。収集と整形に30分以上かかっているなら、項目が多すぎるか、手作業が多すぎます

GA4とサーチコンソールの役割分担

数字の出どころは2つに分かれます。

  • サーチコンソール:検索での表示回数・クリック数・掲載順位(=サイトに来る
  • GA4:セッション・ユーザー・流入経路・ページ別の閲覧・コンバージョン(=来た

両方を並べると、切り分けができます。表示回数は伸びているのにセッションが増えないなら検索結果での見え方(タイトルや説明文)に、来訪はあるのにコンバージョンしないならページの中身に原因があります。

それぞれの具体的な見方はGA4の使い方|見るべき数字と「次の一手」の考え方サーチコンソールの使い方|検索の数字を次の一手に変えるで解説しています。

週次と月次はどう使い分けるか

どちらか一方に決める必要はありませんが、役割は違います。

  • 週次:施策の判断用。変化に早く気づけます。ただし数字が小さく振れやすいので、単週で判断せず傾向で見ます。
  • 月次:報告用。数字が安定し、季節性も見えます。ただし問題の発見が最大1か月遅れます。

両方作るなら、週次は軽く・月次は厚くが現実的です。週次で毎回びっしり書くと、まず続きません。

注意

週次レポートで単週の増減に一喜一憂するのは避けてください。中小企業のサイトでは母数が小さく、数十セッションの上下は誤差の範囲に収まることがよくあります。

考察が書けないときの型

「数字は集まるのに、考察の欄が埋まらない」——ここで手が止まる場合は、次の3ステップで書けます。

  1. 最も動いた数字を1つ選ぶ(全項目に考察をつけようとしない)
  2. その週にやったことを思い出す(記事公開・広告・キャンペーン・季節要因)
  3. 「〜だから〜が動いたのではないか」と仮説の形で書く

断定する必要はありません。仮説で十分です。翌週の数字で当たり外れが分かり、それ自体が学習になります。

よくある3つの失敗と直し方

型どおりに作っても、次の3つで止まることがあります。先に知っておくと避けられます。

失敗1:指標を増やしすぎる

「せっかくだから」と項目を足していくと、20行を超えたあたりで誰も読まなくなります。増やしたくなったら、代わりに1つ削れないかを先に考えてください。見る数字が多いレポートほど、判断は遅くなります。

失敗2:単週の増減で判断する

中小企業のサイトでは母数が小さく、数十セッションの上下は誤差の範囲に収まります。前週比が±20%程度動いても、それだけで施策を変えないでください。3週続けて同じ方向に動いたら傾向、と決めておくと振り回されません。

失敗3:作ることが目的になる

いちばん多い失敗です。レポートが完成した時点で満足してしまい、「次にやること」の欄が毎回同じ、あるいは空のまま埋もれていきます。

対策はシンプルで、前回のレポートの「次にやること」が実行されたかを、今回のレポートの冒頭で確認することです。実行できていないなら、それ自体が最初に扱うべき論点になります。

注意

レポートは「作った回数」ではなく「そこから実行された施策の数」で評価してください。3か月続けて実行がゼロなら、レポートの形式ではなく運用そのものを見直す必要があります。

テンプレート化して毎回同じ形にする

項目と手順が決まったら、同じフォーマットを使い回します。毎回レイアウトから考えるのは無駄ですし、形が揃っていないと前の期間と比べられません。

具体的な項目テンプレートはアクセス解析レポートのテンプレート|そのまま使える項目リストに、SEO寄りの項目構成はSEOレポートのテンプレート|検索の数字をまとめる項目にまとめています。

ツールで自動化する場合の作り方はLooker Studioの使い方|毎週のレポート作成から解放されるを参照してください。

それでも毎週の作業が重いと感じたら

ここまでの型を使っても、毎週この作業を続けること自体が負担であることは変わりません。実際、レポート作成をやめてしまう理由のほとんどは「難しいから」ではなく「時間がないから」です。

週報AIは、GA4・サーチコンソール・Microsoft Clarityのデータを毎週自動で集計し、「何が変わったか・なぜか・次に何をすべきか」まで日本語のレポートにしてメールで届けます。この記事で挙げた5項目と考察の型を、そのまま自動でやる仕組みだと考えてください。

まずは実際に届くレポートの中身を無料サンプルで確認できます。

まとめ

アクセス解析レポートは、載せる項目5つと手順4ステップを型にするだけで、毎週の負担が軽くなり、判断に使えるものになります。

  • 載せるのは「比較・全体量・流入経路・ページ・コンバージョン」の5項目
  • 収集と整形は30分以内、残りは考察と決定にあてる
  • 最も動いた数字を1つ選び、仮説を1行書く
  • 週次は軽く、月次は厚く

数字を集めることではなく、次の一手を1つ決めることがゴールです。

よくある質問

アクセス解析レポートには何を載せればいいですか?

必須は5項目です。①期間と前期間との比較 ②流入の全体量(セッション・ユーザー) ③流入経路の内訳 ④よく見られたページ ⑤コンバージョン。この5つに「今週わかったこと」と「次にやること」を1行ずつ添えれば、判断に使えるレポートになります。数字を増やすより、結論を1つ書くほうが価値があります。

アクセス解析レポートは週次と月次のどちらがいいですか?

施策の判断に使うなら週次、報告に使うなら月次が向いています。週次は変化に早く気づけますが、数字が小さく振れ幅が大きいため、傾向で見る必要があります。月次は安定しますが、問題の発見が最大1か月遅れます。両方作る場合は、週次を軽く・月次を厚くすると負担が抑えられます。

レポート作成にどれくらい時間をかけるべきですか?

収集と整形は30分以内に収め、残りを考察にあてるのが目安です。数字を集めるだけで時間を使い切ってしまうと、肝心の考える時間が残りません。収集が30分を超えるようなら、項目を減らすか自動化を検討したほうが、レポートの質は上がります。

GA4とサーチコンソールのどちらの数字を載せるべきですか?

両方です。サーチコンソールは検索でどう見られているか(サイトに来る前)、GA4は来たあとの行動を示すため、役割が違います。表示回数は伸びているのにセッションが増えないなら検索結果での見え方に、来訪はあるのにコンバージョンしないならページ内容に原因があると切り分けられます。

数字は集まるのに考察が書けません。どうすればいいですか?

「変化した数字を1つ選び、なぜ変わったかの仮説を1つ書く」だけで十分です。全項目に考察をつける必要はありません。前の期間と比べて最も動いた数字を選び、その週にやったこと(記事公開・広告・季節要因)と突き合わせると、仮説は自然に出てきます。

サイトの数字を見るのをやめて、AIに読ませませんか?

この記事の運営者が開発した「週報AI」は、GA4・サーチコンソール・Clarityのデータを毎週AIが分析し、"次にやること"まで日本語レポートで届けるサービスです。

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