アクセス解析入門

GA4の使い方|見るべき数字と「次の一手」の考え方

「GA4を入れたはいいけれど、開いても何を見ればいいのか分からない」——これは、中小企業のWeb担当者からいちばんよく聞く声です。

検索して出てくる解説の多くは、「アカウントの作り方」や「用語の意味」で終わっています。もちろん設定は必要ですが、本当に知りたいのは、画面に並んだ数字を見て、次に何をすればいいのかではないでしょうか。

この記事では、GA4の使い方を「設定手順」ではなく「見るべき数字と、その数字から次の一手を出す考え方」に絞ってお伝えします。専門用語は、出てくるたびにかみくだいて説明します。アクセス解析全体の考え方(何を見て、どう改善するか)はアクセス解析とは?何を見て、どう改善するかにまとめています。

GA4とは?まずはざっくりと

GA4(ジーエーフォー/Googleアナリティクス4)は、Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールです。自分のサイトに「どんな人が」「どこから来て」「どのページを見て」「何をしたか」を記録してくれます。

以前は「ユニバーサルアナリティクス(UA)」という仕組みが使われていましたが、2023年に計測を終了し、いまはGA4に一本化されています。これから始める人は、GA4だけを覚えれば大丈夫です。

大事なのは、GA4は「数字を映すだけの道具」だということ。GA4は数字を教えてくれますが、その数字が何を意味し、次に何をすべきかは、使う人が考える必要があります。この記事の主役は、まさにその「考え方」の部分です。

GA4は「見る」ためではなく「次に動く」ための道具

GA4を開くと、たくさんのメニューとグラフが並んでいます。全部を理解しようとすると、それだけで挫折します。

考え方を切り替えましょう。GA4は、テストの点数表のように「眺めて安心する」ものではありません。「次にどこを直すか」を決めるための材料です。

だから、見るべき数字は多くありません。次の章で紹介する5つに絞れば、中小企業のサイト運営で困ることはほとんどありません。

ポイント

GA4の目的は「数字を全部理解すること」ではなく「次の一手を1つ決めること」。見る数字は絞ってよい。

GA4で本当に見るべき5つの数字(中小企業版)

ここでは、まず押さえたい5つの指標を、「意味」「どこで見るか」「見たあとの一手」の順で説明します。GA4の画面は左メニューの「レポート」からたどれます。

1. ユーザー数(何人が来たか)

意味:期間内にサイトを訪れたおおよその人数です。「セッション」(訪問回数)とは別で、同じ人が3回来ても、ユーザー数は1と数えます。

どこで見るか:レポート →「集客」や「エンゲージメント」の概要に表示されます。

次の一手:単月の数字だけを見ても良し悪しは分かりません。先月・先週と比べて増えているか減っているか、という「変化」で見るのが基本です。減っていれば「なぜ減ったか」を、次の流入経路の数字で確かめます。

2. エンゲージメント率(ちゃんと見てもらえたか)

意味:訪問のうち、「しっかり読まれた・操作された」割合です。具体的には、10秒以上滞在した、2ページ以上見た、あるいは申し込みなどの行動があった訪問の割合を指します。

以前よく使われた「直帰率」の裏返しに近い指標ですが、GA4では「質の高い訪問がどれくらいあったか」を前向きに見る数字だと考えてください。

どこで見るか:レポート →「エンゲージメント」の概要。

次の一手:エンゲージメント率が極端に低いページは、「来たけれど、すぐ離れている」状態です。見出しと最初の1〜2行が、訪問者の探していた内容とずれていないかを見直します。

3. 流入経路(どこから来たか)

意味:訪問者がどの入口から来たかです。GA4では「参照元/メディア」や「デフォルトチャネルグループ」という名前で見られます。主な入口は次の4つです。

入口意味
Organic SearchGoogleなどの検索から来た
DirectURL直接入力・ブックマーク・アプリ経由など
Referral他サイトのリンクから来た
SocialSNSから来た

どこで見るか:レポート →「集客」→「トラフィック獲得」。

次の一手検索(Organic Search)からの流入が多いなら、その入口になっているページを強化するのがいちばん費用対効果が高い一手です。逆にSNS頼みで検索がほぼゼロなら、検索で見つけてもらう対策(記事の追加や見出しの改善)に伸びしろがあります。

4. ページ別の表示回数(どのページが読まれているか)

意味:どのページが何回見られたかです。人気ページと、まったく見られていないページがはっきり分かります。

どこで見るか:レポート →「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」。

次の一手:よく見られているのに問い合わせや申し込みにつながっていないページは、改善の効果が最も出やすい場所です。そのページに、次にとってほしい行動(申し込み・電話・資料請求)への導線があるかを確認します。

5. コンバージョン(成果につながったか)

意味:あなたのサイトにとっての「ゴール」が何回達成されたかです。GA4では「キーイベント」と呼びます。問い合わせ送信、申し込み完了、電話タップなどを、あらかじめ「キーイベント」に設定しておく必要があります。

どこで見るか:レポート →「エンゲージメント」→「キーイベント」。事前の設定が必要なので、まだ0のままなら設定を確認しましょう。

次の一手アクセス数ではなく、この「成果の数」を最終的な物差しにします。アクセスが増えても成果が増えていないなら、集客より先に、サイト内の導線や申し込みページの見直しが必要だというサインです。

注意

数字を毎日見て一喜一憂するのは逆効果です。1日単位の増減はほとんどが誤差の範囲。週や月の「傾向」で判断してください。

「数字→次の一手」への翻訳例

5つの数字は、単体で見るより「組み合わせて読む」と、次の行動がはっきりします。よくある3パターンを紹介します。

パターン1:アクセスが先月より減ったまず流入経路を見ます。検索からの流入だけが減っているなら、検索順位が下がった可能性が高い。サーチコンソールの使い方を参考に、どのキーワードの表示や順位が落ちたかを確認するのが次の一手です。

パターン2:アクセスは多いのに、成果(コンバージョン)が増えないページ別の表示回数で「よく見られているページ」を特定し、そのページに申し込みや問い合わせへの導線があるかを確認します。集客より、サイト内の導線改善が効くケースです。

パターン3:あるページだけエンゲージメント率が低い見出し・最初の数行が、訪問者の期待とずれている可能性があります。そのページに来る人が何を探しているかを想像し、冒頭で結論を先に見せる構成に直します。

大切なのは、毎回「1つだけ」次の行動を決めること。5つの数字を見て、あれもこれもと手を広げると続きません。

GA4を開くのが、週1でも続かない人へ

ここまで「見るべき数字」と「次の一手」を紹介してきました。とはいえ、正直に言えば——毎週GA4を開いて、5つの数字を前週と比べ、意味を考えて行動に落とす、という作業を続けるのは簡単ではありません。本業が忙しければ、なおさらです。

そこで私たちは、その一連の作業をAIに任せる週報AIというサービスを運営しています。GA4とサーチコンソールのデータをAIが毎週集め、「今週何が変わったか・なぜか・次に何をすべきか」を、専門用語を使わない日本語のレポートにしてメールで届ける仕組みです。この記事で紹介した「数字→次の一手」の考え方を、毎週自動でやり続けるイメージです。

もちろん、GA4は自分で使いこなせるに越したことはありません。この記事の5つの数字から始めて、「見るだけで終わらせない」習慣をつくることを、まずはおすすめします。

補足:まだ設定が済んでいない場合

数字を見る前に、そもそもGA4がサイトに導入されている必要があります。導入の大まかな流れは次のとおりです。

  1. Googleアナリティクスでアカウントとプロパティを作成する
  2. 「データストリーム」を作り、測定ID(Gから始まる文字列)を受け取る
  3. その測定タグを、サイトの全ページに設置する(Googleタグマネージャーを使う方法もあります)
  4. 数日待って、レポートに数字が表示されるか確認する

設定手順は各ツールの公式ガイドが詳しいので、ここでは深追いしません。設定が終わったら、この記事の「5つの数字」に戻ってきてください。数字を「見る」ところから「動く」ところまでが、GA4を使う本当の目的です。

よくある質問

GA4は無料で使えますか?

はい。GA4(Googleアナリティクス4)は基本的な機能をすべて無料で使えます。有料版(Google Analytics 360)もありますが、中小企業のサイト運営で必要になることはほとんどありません。まずは無料版で十分です。

GA4とサーチコンソールは何が違うのですか?

ざっくり言うと、サーチコンソールは「検索でどう見られているか(サイトに来る前)」、GA4は「サイトに来たあと、どう行動したか」を見る道具です。役割が違うので、両方をあわせて見ると全体像がつかめます。

専門知識がなくても使えますか?

最初はこの記事で紹介した5つの数字(ユーザー・エンゲージメント率・流入経路・ページ別の表示回数・コンバージョン)だけに絞れば大丈夫です。すべての画面を理解する必要はありません。

GA4は毎日見たほうがいいですか?

いいえ、週に1回で十分です。日々の細かい増減に一喜一憂すると、かえって判断を誤ります。1週間や1か月といった単位で、傾向として増えているか減っているかを見るのがおすすめです。

GA4を入れてからどのくらいで数字が読めるようになりますか?

データが意味を持つには、少なくとも数週間ぶんの蓄積が必要です。導入直後は数字が少なく判断しづらいので、まずは定点観測を続け、前の週・前の月と比べる習慣をつけることから始めてください。

サイトの数字を見るのをやめて、AIに読ませませんか?

この記事の運営者が開発した「週報AI」は、GA4・サーチコンソール・Clarityのデータを毎週AIが分析し、"次にやること"まで日本語レポートで届けるサービスです。

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