GA4のデータ保持期間|2か月のままだと何ができなくなるか
GA4のデータ保持期間は、初期設定では2か月です。何もしていなければ、いまもその設定のままの可能性があります。
この設定は、変え忘れても当面はまったく困りません。困るのは、半年後や1年後に「去年と比べたい」と思ったときです。そしてその時点で設定を変えても、過去は戻ってきません。
ここでは、2か月のままだと具体的に何ができなくなるのか、そして何は影響を受けないのかを切り分けて整理します。
何が保持される期間なのか
まず誤解を解いておきます。この設定は「GA4のデータが全部消えるまでの期間」ではありません。
GA4は大きく2種類のデータを持っています。
| 種類 | 中身 | 保持期間の影響 |
|---|---|---|
| 集計済みのデータ | 標準レポートに出てくる数字 | 受けない |
| 個々のイベント・ユーザー単位のデータ | 探索などで自由に組み合わせる元データ | 受ける |
保持期間の設定が効くのは下の行だけです。標準レポートで見ている「先月のユーザー数」「ページ別の表示回数」といった数字は、保持期間を過ぎても残ります。
ポイント
「2か月のままだと過去の数字が全部消える」は誤り。「2か月より前について、深く掘り下げられなくなる」が正しい理解です。
2か月のままだと、何ができなくなるか
影響が出るのは、個々のデータをその場で組み合わせて集計する場面です。具体的には次のようなことです。
- 探索で、3か月前の期間を指定して分析する
- 特定の条件で絞り込んだ人が、その後どう動いたかを長期でたどる
- 前年同月と、細かい切り口で比較する
3つ目が実務でいちばん効いてきます。2か月では、前月との比較すら余裕がありません。季節性のある事業なら、去年の同じ時期と比べたい場面は必ず来ます。
14か月に変えても、まだ足りないこと
無料版で選べる上限は14か月です。ここも正直に書いておきます。
14か月あれば前年同月との比較は一応できます。ただし、ちょうど14か月ぶんしかないので、余裕はほとんどありません。去年の同じ月を見ようとしたときに、ぎりぎり範囲の外に出ていた、ということが起こります。
長期の比較を前提にするなら、設定を変えるだけでは足りません。定期的に必要な数字を書き出して手元に残すか、レポートとして蓄積される形にしておく必要があります。
変更の手順
管理画面のデータ設定にあるデータ保持の項目から変更します。プロパティごとの設定なので、複数のプロパティを運用している場合はそれぞれ確認してください。
注意
画面の名称や配置、選べる値は更新されることがあります。この手順どおりの表示が見つからない場合は、公式ヘルプで最新の内容をご確認ください。
変更したら、その日付をどこかに記録しておいてください。理由は次の節のとおりです。
設定を変えた日は、必ず記録する
これは保持期間に限った話ではありませんが、GA4の設定を変えた日は記録しておく必要があります。
設定変更の前後で、同じ数字が違う意味を持つことがあるからです。あとから「この月から数字の傾向が変わった」と気づいたときに、変更履歴が手元にないと、サイト側で何かが起きたのか、設定を変えただけなのかを判別できません。
同じことは、エンゲージメントの判定に使う滞在時間のしきい値にも当てはまります。詳しくはGA4のエンゲージメント率とは?目安の数字をどう扱うかで触れています。セッションの区切り方も設定で変えられるので、GA4のセッションとは?定義と数え方、ユーザー数との違いもあわせてご確認ください。
今日やるかどうかで、来年が決まる
この設定の厄介なところは、放置していても何も起きないことです。エラーも警告も出ません。困るのは、必要になった瞬間です。そしてその瞬間には、もう手遅れになっています。
設定変更の効果は、その時点から先にしか働きません。いま14か月に変えれば、来年の今ごろには14か月ぶんが手元にあります。来年になってから変えても、そこから積み上げ直しです。
まだ確認していないなら、この記事を読み終えたタイミングで開いてみてください。数分で終わります。
数字を残すという意味では、同じことです
保持期間を延ばしても、残るのは「元データ」であって「そのとき何が起きていたか」ではありません。数字が動いた理由は、その週に見ていないと分からなくなります。
現実には、忙しい週はGA4を開かないまま過ぎていきます。開かない週が続くと、あとから数字だけを見ても、なぜ動いたのかを思い出せません。
そこで私たちは、その読み解きの部分をAIに任せる週報AIというサービスを運営しています。GA4とサーチコンソールのデータをAIが毎週(ライトプランは月1回)自動で取得し、「今週何が変わったか・なぜか・次に何をすべきか」を、専門用語を使わない日本語のレポートにしてメールで届けます。届いたレポートが手元に残るので、保持期間とは別の形で、その週に何が起きていたかの記録が積み上がります。
GA4で見るべき数字全体の話はGA4の使い方|見るべき数字と「次の一手」の考え方にまとめています。
よくある質問
GA4のデータ保持期間とは何ですか?
GA4が個々のイベントやユーザー単位のデータを保持しておく期間の設定です。無料版では初期設定が2か月で、管理画面から14か月に変更できます。保持期間を過ぎると、その期間より前の個別データを使った分析ができなくなります。設定できる値や仕様は変わることがあるため、最新の内容はGoogleの公式ヘルプでご確認ください。
保持期間を過ぎると数字が全部消えるのですか?
消えません。標準レポートで見ている数字は集計済みのデータのため、保持期間の影響を受けずに残ります。影響を受けるのは、探索のように個々のデータをその場で組み合わせて集計する機能です。「過去の数字が全部消える」という理解は誤りですが、「深く掘れなくなる」というのは正しい理解です。
データ保持期間はどこで変更できますか?
管理画面のデータ設定にあるデータ保持の項目から変更します。プロパティごとの設定なので、複数のプロパティを運用している場合はそれぞれで確認が必要です。画面の名称や配置は更新されることがあるため、見当たらない場合は公式ヘルプで最新の手順をご確認ください。
あとから延長すれば過去のデータも戻りますか?
戻りません。保持期間の設定を14か月に変えても、すでに保持期間を過ぎて失われた個別データが復元されるわけではありません。設定変更の効果はその時点から先に対してのみ働きます。だからこそ、必要になってから変えるのでは間に合わず、今のうちに変えておくという判断になります。
14か月にしておけば十分ですか?
無料版で選べる最大が14か月なので、選択肢としてはそれが上限です。ただし14か月あっても、前年同月と比べようとすると余裕はほとんどありません。長期の比較が必要なら、定期的に必要な数字を書き出して手元に残しておくか、レポートとして蓄積される形にしておく必要があります。
まとめ
- データ保持期間の初期設定は2か月。無料版の上限は14か月
- 標準レポートの数字は影響を受けない。影響を受けるのは探索など、個別データを使う分析
- あとから延長しても過去は戻らない。効果はその時点から先にのみ働く
- 14か月でも前年同月比にはほとんど余裕がない。長期比較が要るなら別に残す
- 設定を変えた日を記録する。あとから数字の変化を判別できなくなる
いま2か月のままなら、変えない理由はほとんどありません。
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