アクセス解析入門

GA4のユーザー数が合わない|足し算していませんか

「日別のユーザー数を足したら、期間の合計と全然違う」

「表の行を足しても合計にならない。どこかで数え落としている?」

「昨日と今日で同じ期間の数字が変わっている……」

GA4の「合わない」を検索すると、UA(旧アナリティクス)と比べて数字が変わったという記事が多く出てきます。

ただ、2026年のいま困っている「合わない」の多くは、UAとの比較ではありません。GA4の中で、見方のほうが原因になっていることがほとんどです。そして原因は4つに分かれます。

しかも、そのうち3つはGA4が仕様どおりに動いている状態で、直すものがありません。「壊れている」と思って原因を探し続けると、直らないものを直そうとすることになります。

私たちは、GA4とサーチコンソールの数字を毎週(ライトプランは月1回)読み解いてレポートにする週報AIを運営しています。この記事では、その4つを見分ける順番で整理します。

この記事では以下の3つを解説します。

  • 足し算できる数字と、できない数字の違い
  • 内訳が省略される2つの仕組み(`(other)` としきい値)
  • 直近の日の数字がまだ動くこと

読み終えたときには、「合わない」を見て最初に確かめる場所が決まります。

ユーザー数は足し算できません

いちばん多いのがこれです。ユーザー数は人を数えた数字なので、期間をまたいで足せません。

同じ人が月・火・水と3日続けて来たとします。日別に見れば1人・1人・1人ですが、その3日間で見れば1人です。日別を足して3人にするのは、同じ人を3回数えたことになります。

数えているもの足せるか
ページビュー・イベント(出来事の数)足せる
セッション(訪問のかたまりの数)足せる
ユーザー数(人の数)足せない

「合計が合わない」のではなく、足してはいけない数字を足している状態です。期間の数字が知りたいなら、その期間を指定して1回で出します。

セッションとユーザー数の数え方の違いはGA4のセッションとユーザー数の数え方に整理しています。

行を足すと合わないときは `(other)` を疑う

次に多いのが、表の行を足しても合計にならないケースです。これは数え落としではなく、内訳が省略されている状態です。

公式ヘルプは、`(other)` の行についてテーブルの行数が上限を超えた場合に、レポート・データ探索・Data API のレスポンスに表示されると説明しています。あわせて、値が500を超えるディメンションは高基数ディメンションとみなす必要があると案内されています。

合計のほうが正しく、内訳のほうが削られています。「合計が間違っている」と読むと、原因を探す方向が逆になります。

出にくくする方法も公式に書かれています。標準レポートには集計テーブルが含まれていて `(other)` にデータが集約される可能性が抑えられるため、なるべく標準レポートを使う、というものです。探索で細かく分けるほど組み合わせが増えて上限に当たりやすくなるので、探索で見えなくなったら標準レポートに戻すのが早い手です。

ユーザー属性の行が消えるのは、しきい値

`(other)` と似ていますが、こちらは別の仕組みです。

公式ヘルプは、データのしきい値をデータに含まれるシグナル(ユーザー属性、インタレストなど)から個別ユーザーの身元または機密情報を推測できないようにするためのものだと説明しています。年齢や性別を含むレポートで、人数の少ない行が表示されなくなります。

対処として案内されているのは期間の指定を広げることです。期間中にイベントを発生させたユーザーの総数が増えると、除外されていたデータが表示されることがあります。

しきい値とユーザー属性の関係はユーザー属性としきい値の関係にまとめています。

見た目仕組み直せるか
行が `(other)` にまとまる行数の上限(高基数)標準レポートを使う・組み合わせを減らす
行がそもそも出てこないデータのしきい値期間を広げる

直近の日は、まだ動きます

4つ目は時間の問題です。公式ヘルプは、データの処理には24〜48時間かかることがあると案内しており、日次データが利用可能になった後も、レポートとAPIクエリのデータに変化が生じることがあると説明しています。

昨日までの数字を人に共有すると、翌日には違う数字になっていることがあります。「合わない」のではなく、まだ確定していません。

締めを数日ずらすだけで、この食い違いはほとんど起きなくなります。期間の決め方は比べる期間のそろえ方に整理しています。

他のツールと合わないのは、別の話

ここまでは GA4 の中の話です。GA4とサーチコンソール、GA4と広告の管理画面が合わないのは、また別の理由になります。

理由は単純で、数えているものが違うからです。サーチコンソールは検索結果での見え方(サイトに来る前)、GA4はサイトに来たあとの行動を数えています。母集団も期間の区切り方も違うので、一致しないのが正常です。

この2つの役割の違いはサーチコンソールの数字の読み方に整理しています。

4つを見分ける順番

上から確かめると早く終わります。

  1. 足していないか:人を数えた数字を足していないか
  2. `(other)` が出ていないか:出ていれば内訳が省略されている
  3. しきい値のメッセージが出ていないか:ユーザー属性を含む表なら疑う
  4. 締めが近すぎないか:直近1〜2日を含んでいないか

4つとも当てはまらないのに合わない場合は、計測そのもの(タグの二重設置など)を疑う段階になります。ただし、その前にこの4つで説明がつくことがほとんどです。

こうした確認を毎回自分でやるのは手間のかかる作業です。私たちが運営する週報AIは、GA4とサーチコンソールのデータをAIが毎週(ライトプランは月1回)自動で取得し、「今週何が変わったか・なぜか・次に何をすべきか」を専門用語を使わない日本語でお届けします。

よくある質問

日別のユーザー数を足すと、期間の合計と合いません。

合わないのが正しい挙動です。ユーザー数は人を数えた数字で、同じ人が3日続けて来ても期間で見れば1人です。日別に足すと同じ人を3回数えることになります。足し算できるのはページビューやセッションのように出来事を数えた指標で、人を数えた指標は足せません。

レポートの行を足しても合計と合いません。

表の行数が上限を超えると、GA4は超えたぶんを「(other)」の行にまとめます。公式ヘルプは、値が500を超えるディメンションを高基数ディメンションとみなす必要があると案内しています。合計は正しく、内訳の側が省略されている状態です。

「(other)」を出さないようにできますか?

公式ヘルプは、標準レポートには集計テーブルが含まれていて「(other)」にデータが集約される可能性が抑えられるため、なるべく標準レポートを使うよう案内しています。探索でどうしても見たい場合は、期間を短くする・ディメンションの数を減らす、といった形で組み合わせの数を減らします。

ユーザー属性の行だけが消えているように見えます。

データのしきい値です。公式ヘルプは、データに含まれるシグナルから個別ユーザーの身元や機密情報を推測できないようにするための仕組みだと説明しています。対処として案内されているのは期間の指定を広げることで、期間中のユーザー総数が増えると除外されていたデータが表示されることがあります。

昨日の数字が今日見たら変わっていました。

直近の日はまだ確定していません。公式ヘルプはデータの処理に24〜48時間かかることがあると案内しており、日次データが利用可能になった後もレポートやAPIのデータに変化が生じることがあると説明しています。人に共有する数字は、締めを数日ずらすと食い違いが減ります。

まとめ

  • ユーザー数は人を数えた数字なので足せません。日別を足して期間と比べているなら、それが原因です
  • 行を足して合わないときは `(other)`。合計が正しく、内訳が省略されています。公式はなるべく標準レポートを使うよう案内しています
  • ユーザー属性の行が消えるのはデータのしきい値。対処は期間を広げること
  • 直近の日はまだ動きます(処理に24〜48時間・確定後も変化しうる)。締めを数日ずらす
  • サーチコンソールや広告と合わないのは、数えているものが違うため。一致しないのが正常

「合わない」の4つのうち3つは、GA4が仕様どおりに動いている状態です。直すものを探す前に、どれに当たるかを先に決めてください。

サイトの数字を見るのをやめて、AIに読ませませんか?

この記事の運営者が開発した「週報AI」は、GA4・サーチコンソールなどのデータをAIが分析し、"次にやること"まで日本語レポートで届けるサービスです。

関連記事