GA4のユーザー属性|何が見えて、どこまで使える数字か
「GA4のユーザー属性を開いたら、年齢も性別もほとんど `unknown` だった」「Googleシグナルを有効にすれば、全員分の年齢が分かるようになるの?」「『30代の女性が中心』と社内の資料に書いていいのか、そこだけはっきりさせたい」
ユーザー属性のレポートは、開いた人が最初につまずくところです。
結論から言うと、GA4のユーザー属性は、サイトに来た全員の情報ではありません。公式ヘルプは、年齢・性別・インタレストのデータをGoogleにログインしているユーザーから得られるデータ(Googleシグナル)として説明しています。設定を直しても、集まるのは訪問者の一部です。
しかし、一部だからといって使えない数字ではありません。何が足りていないのかを知ったうえで使えば、判断の材料になります。困るのは、欠けていることに気づかないまま人数を実数として扱ってしまうことです。
この記事では以下の3つを解説します。
- GA4のユーザー属性で見られる4種類
- 数字が欠ける2つの理由(Googleシグナルと、データのしきい値)
- この数字をどこまで判断に使ってよいか
読み終えたときには、ユーザー属性のレポートを「そのまま信じる」でも「見なかったことにする」でもない扱い方が分かります。
GA4のユーザー属性で見られるのは4種類です
公式ヘルプが挙げているのは、年齢層・性別・インタレスト カテゴリ・地域と言語です。それぞれ粒度が決まっていて、生年月日のような細かい値は出てきません。
| 種類 | 出てくる形 |
|---|---|
| 年齢層 | 18〜24歳/25〜34歳/35〜44歳/45〜54歳/55〜64歳/65歳以上の6区分 |
| 性別 | 男性または女性 |
| インタレスト カテゴリ | アート、エンターテイメント、ゲーム、スポーツなどのカテゴリ |
| 地域・言語 | ユーザーの行動が発生した都市・地域・国/デバイスのOSの言語設定 |
このうち地域と言語は仕組みが違います。都市や言語はアクセスそのものから分かる情報なので、下の2つの理由で欠けるのは主に年齢・性別・インタレストのほうです。
同じ画面に並んでいても出どころが違う、というのがここでの要点になります。
数字が欠ける理由その1:Googleシグナル
年齢・性別・インタレストは、Googleにログインしているユーザーから得られるデータをもとにしています。ログインしていない訪問者の分は集まりません。
つまり、設定を正しく済ませても全員分はそろいません。Googleシグナルを有効にしていなければ、そもそも収集されないので、区分はすべて `unknown` になります。iOSアプリを計測している場合は、IDFAを収集する必要があるとも案内されています。
ここで起きやすい読み違えが1つあります。
注意
`unknown` が多いのは、多くの場合「壊れている」のではなく「集まっていない」状態です。設定を直せば `unknown` が消えると期待して原因を探し続けると、直らないものを直そうとすることになります。まず有効化の有無だけを確かめて、それ以上は追わないのが現実的です。
数字が欠ける理由その2:データのしきい値
もう1つがデータのしきい値です。公式ヘルプは、レポートやデータ探索を閲覧する際、データに含まれるシグナル(ユーザー属性、インタレストなど)から個別ユーザーの身元または機密情報を推測できないようにするために設けられていると説明しています。
効き方がGoogleシグナルとは違います。シグナルは「区分に入らない人が出る」、しきい値は行そのものが消える、という違いです。人数が少ない行は、表示されずに落ちます。
かかっているかどうかは、レポート上部のデータ品質のインジケーターで分かります。「このレポート内の1つ以上のカードにしきい値が設定されているため」というメッセージが出ていれば、その画面の数字は一部が除外された状態です。
公式が案内している対処は、期間の指定を広げることです。期間中にイベントを発生させたユーザーの総数が増えると、除外されていたデータが表示されることがあります。
| 欠ける理由 | 何が起きるか | 打てる手 |
|---|---|---|
| Googleシグナル | 区分に入らない訪問者が出る(`unknown`) | 有効化の確認まで。それ以上は増えない |
| データのしきい値 | 人数の少ない行が表示されない | 期間を広げて見る |
「見られない」ときに確認する3か所
原因は上の2つにほぼ集約されるので、見る場所も限られます。上から順に確かめてください。
- Googleシグナルが有効か:無効なら年齢・性別・インタレストは集まりません
- データ品質のメッセージが出ていないか:出ていればしきい値で除外されています
- 期間が短すぎないか:数日分だと母数が足りず、しきい値にかかりやすくなります
3つとも問題がないのに区分が埋まらない場合は、ログインしている訪問者が少ないサイトなのだと受け止めるほうが早いです。BtoBのサイトや、社内からの閲覧が多いサイトでは珍しくありません。
GA4の数え方そのものに迷いがあるときは、GA4のセッションとユーザー数の数え方を先に読むと、この画面の「ユーザー」が何を指しているのかがはっきりします。
この数字をどこまで判断に使ってよいか
ここが本題です。集まっているのが訪問者の一部で、そこにしきい値の除外も重なる以上、人数を実数として扱うのは向きません。
使える形は2つあります。
- 構成比の大きな偏り:25〜34歳が他の区分の3倍ある、のような明らかな差
- その偏りが続いているか:先月も先々月も同じ偏りが出ているか
逆に、やらないほうがよいことも2つあります。
- 母数の小さい区分の割合を持ち出す:件数が二桁前半の区分は、1件の増減で割合が大きく動きます
- 前週比の%で語る:しきい値のかかり方が週によって変わると、実際の変化と区別がつきません
割合を出すなら、件数も一緒に並べてください。件数が見えていれば、読む側が「これは傾向として扱っていい数字か」を自分で判断できます。私たちが自社サイトの数字を読むときも、小さい母数の割合は出さずに実数だけを示すようにしています。
流入の入口ごとの傾向を見たいときは、ユーザー属性より参照元とメディアの読み方のほうが安定した材料になります。
毎回の確認を軽くするために
ユーザー属性は、毎回じっくり見る画面ではありません。偏りが変わったときにだけ意味を持つ数字なので、前回と比べて構成が動いたかどうかだけを見れば足ります。
とはいえ、その「前回と比べる」を続けるのが手間のかかる作業です。私たちが運営する週報AIは、GA4とサーチコンソールのデータをAIが毎週(ライトプランは月1回)自動で取得し、「今週何が変わったか・なぜか・次に何をすべきか」を専門用語を使わない日本語でお届けします。
数字を見て次の一手を決めるまでの流れは、アクセス解析の全体像と進め方に整理しています。
よくある質問
GA4のユーザー属性では何が見られますか?
公式ヘルプに挙げられているのは、年齢層・性別・インタレスト カテゴリ・地域と言語です。年齢層は18〜24歳、25〜34歳、35〜44歳、45〜54歳、55〜64歳、65歳以上の6区分、性別は男性または女性、インタレストはアートやエンターテイメント、ゲーム、スポーツなどのカテゴリとして表示されます。
GA4のユーザー属性が「unknown」ばかりになるのはなぜですか?
年齢・性別・インタレストのデータがGoogleシグナルによるもので、Googleにログインしているユーザーから得られるためです。ログインしていない訪問者の分は集まらないので、サイトに来た全員が区分に振り分けられるわけではありません。Googleシグナルを有効にしていない場合は、そもそも収集されません。
「しきい値が適用されました」と出てデータが見られません。
公式ヘルプは、データに含まれるシグナルから個別ユーザーの身元や機密情報を推測できないようにするための仕組みだと説明しています。対処として案内されているのは期間の指定を広げることです。期間を広げるとイベントを発生させたユーザーの総数が増え、除外されていたデータが表示されることがあります。
ユーザー属性のデータは、実際の訪問者と一致しますか?
一致しません。集まっているのは訪問者の一部で、そこにしきい値による除外も重なります。そのため人数そのものを実数として扱うのは向きません。使うなら、構成比の大きな偏りと、その偏りが月をまたいで続いているかどうかを見る使い方が向いています。
ユーザー属性は毎回のレポートに載せるべきですか?
載せるとしても、判断の主役にはしないでください。母数が小さいと割合は大きく揺れます。載せる場合は割合だけでなく件数も並べ、件数が二桁前半のときは傾向として扱わないと決めておくと、数字に振り回されずに済みます。
まとめ
- GA4のユーザー属性で見られるのは年齢層・性別・インタレスト カテゴリ・地域と言語の4種類
- 年齢・性別・インタレストはGoogleにログインしているユーザーから得られるデータがもと。設定を直しても全員分はそろわない
- データのしきい値は、個別ユーザーの身元や機密情報を推測できないようにするための仕組み。かかると行そのものが消える
- かかっているかはデータ品質のメッセージで分かる。対処として案内されているのは期間を広げること
- 使ってよいのは大きな偏りとその偏りが続いているか。人数を実数として扱わない
- 割合を出すときは件数も並べる。母数が小さい区分の割合は、傾向として扱わない
欠けていることを知ったうえで見れば、ユーザー属性は「読者像の当たりをつける」には十分な数字です。
サイトの数字を見るのをやめて、AIに読ませませんか?
この記事の運営者が開発した「週報AI」は、GA4・サーチコンソールなどのデータをAIが分析し、"次にやること"まで日本語レポートで届けるサービスです。
