GA4の参照元/メディア|3つのスコープと(direct)の正体
GA4の集客レポートを開くと、「参照元 / メディア」という列が並びます。ここでつまずく人の大半は、値の意味ではなく、同じ「参照元」が3種類あることを知らずに見ています。
もうひとつ、最大の塊になりがちな `(direct) / (none)` も誤解されやすい値です。公式ヘルプはこれを「明確な参照元がないトラフィック」と説明していて、原因を6つ挙げています。直接URLを入力した人は、そのうちのひとつでしかありません。
私たちは、GA4とサーチコンソールの数字を毎週(ライトプランは月1回)読み解いてレポートにする週報AIを運営しています。この記事では、参照元とメディアが何を数えた数字なのかと、`(direct)` をどう扱うかを整理します。
この記事では以下の3つを解説します。
- 参照元とメディアは、それぞれ何を表しているのか
- 同じ参照元が3種類ある理由(スコープ)
- `(direct) / (none)` の正体と、多いときに見る場所
参照元とメディアは何を数えた数字か
2つは対になっています。参照元(source)は「どこから」、メディア(medium)は「どうやって」です。
| 来かた | 参照元 | メディア |
|---|---|---|
| Googleの検索結果から | organic | |
| 他サイトのリンクから | そのサイトのドメイン | referral |
| 検索広告のクリックから | cpc | |
| 参照元が分からない | (direct) | (none) |
片方だけでは流入の中身が決まりません。同じ `google` でも、メディアが `organic` なら検索結果から、`cpc` なら広告からです。この2つをセットで読むのが最初の一歩になります。
同じ「参照元」が3種類あります
ここが混乱の元です。GA4のトラフィックソースのディメンションにはスコープが3つあり、公式ヘルプでは接頭辞で見分けられると案内されています。
| スコープ | 接頭辞 | 何を保持するか |
|---|---|---|
| ユーザー | `First user` | そのユーザーが初めてサイトに到達したときの参照元 |
| セッション | `Session` | 戻ってくるたびに新しい値が入る |
| イベント | 接頭辞なし | 主要イベントへの貢献の割り当てに使う |
たとえば、初めてGoogle検索で来た人が、翌週SNSのリンクから戻ってきたとします。`First user source` は初回の `google` のままで、`Session source` はその回の SNS になります。
「初回の入口を知りたいのか、今回の入口を知りたいのか」で見る列が変わります。集客の効果を見るならセッション、どこで最初に見つけられているかを見るならユーザーのほうです。
数字が動いたときの見方はGA4のセッションとは?定義と、数字が動いたときの読み方に整理しています。
(direct) / (none) は「直接来た」ではありません
ここがいちばん誤解されます。
公式ヘルプは `(direct)/(none)` を「明確な参照元がないトラフィック」と説明しています。「直接来た人」ではなく「分からなかった箱」です。原因として挙げられているのは次の6つです。
- UTMパラメータが付いていないリンク(広告やメール配信との連携がない場合を含む)
- リダイレクトでパラメータが落ちる(httpsからhttpへ、など)
- URLを短くするサービスの利用(bit.ly など)
- URLを直接ブラウザに入力した訪問
- PDFやWord文書など、オフラインの文書からのリンク
- 広告ブロッカーがトラッキングのクッキーを妨げる場合
6つのうち、いわゆる「直接アクセス」は4つ目だけです。残りの5つは、実際には別のどこかから来ているのに、来かたが記録されなかったケースです。
この違いは読み方を変えます。`(direct)` が増えたとき、「指名で来る人が増えた」と読むのは早いということです。
(direct)が多いときに見るところ
公式ヘルプが案内している対処は2つです。
- マーケティングのリンク・メール配信・SNSの投稿に、正しいUTMタグが入っているかを確認する
- 訪問者がサイトに到達するまで、その値が保たれているかを確かめる
2つ目が見落とされがちです。タグを付けていても、途中でリダイレクトを挟む構成やURL短縮を使っていると、到達した時点で落ちていることがあります。
確かめ方は単純で、自分でそのリンクを踏んで、到達後のURLにパラメータが残っているかを見るだけです。配布前のリンクは、1本ずつ踏んで確かめる価値があります。
なおAI経由の流入も参照元で見分けられます。そちらはGA4でAIからの流入を見分ける方法にまとめています。
参照元だけを追いかけないために
参照元とメディアは、変化に気づくための入口です。順位づけを眺めること自体が目的ではありません。
見るべきは構成の変化です。検索からの流入が減って `(direct)` が増えたのなら、本当に減ったのか、計測の側で参照元が失われたのかを切り分けます。前者なら集客の問題、後者ならリンクやタグの問題で、打つ手がまったく違います。
とはいえ、この切り分けを自分で続けるのは手間のかかる作業です。私たちが運営する週報AIは、GA4とサーチコンソールの数字をAIが毎週(ライトプランは月1回)取得し、「今週何が変わったか・なぜか・次に何をすべきか」を専門用語を使わない日本語で届けます。
GA4の基本の見方はGA4の使い方|見るべき数字と「次の一手」の考え方、全体の考え方はアクセス解析とは?何を見て、どう改善するかをご覧ください。
よくある質問
GA4の参照元とメディアの違いは何ですか?
参照元はどこから来たか、メディアはどうやって来たかを表します。たとえばGoogleの検索結果から来た場合は、参照元がgoogle、メディアがorganicです。他サイトのリンクから来た場合はメディアがreferral、広告のクリックならcpcになります。2つは対になっていて、片方だけでは流入の中身が決まりません。
「First user source」と「Session source」は何が違いますか?
どの時点の参照元を保持しているかが違います。公式ヘルプでは、ユーザースコープのディメンションはFirst userという接頭辞を持ち、そのユーザーが初めてサイトに到達したときの参照元を保持すると案内されています。セッションスコープはSessionという接頭辞を持ち、ユーザーが戻ってくるたびに新しい値が割り当てられます。初回の入口を知りたいのか、今回の入口を知りたいのかで見る列が変わります。
(direct) / (none) は直接URLを入力した人のことですか?
それだけではありません。公式ヘルプは(direct)/(none)を「明確な参照元がないトラフィック」と説明しており、原因としてUTMパラメータのないリンク、リダイレクトでパラメータが落ちること、URLshort化サービスの利用、URLの直接入力、PDFやWord文書などオフラインの文書からのリンク、広告ブロッカーがトラッキングのクッキーを妨げる場合を挙げています。つまり「不明」の箱であって、直接来た人だけが入っているわけではありません。
(direct)が多いのですが、どうすればいいですか?
公式ヘルプは、マーケティングのリンク・メール配信・SNSの投稿に正しいUTMタグが入っているかを確認すること、そして訪問者がサイトに到達するまでその値が保たれているかを確かめることを案内しています。特にリダイレクトを挟む構成やURL短縮を使っている場合は、到達時点でパラメータが残っているかを実際に踏んで確かめてください。
参照元は毎週見るべき数字ですか?
毎週すべての参照元を追う必要はありません。先週と比べて構成が変わったかどうかだけを見れば十分です。検索からの流入が減って(direct)が増えたのなら、実際に減ったのか、計測の側で参照元が失われたのかを切り分けます。構成の変化に気づくことが目的で、順位づけを眺めること自体は目的ではありません。
まとめ
- 参照元は「どこから」、メディアは「どうやって」。2つは対で読む
- 同じ参照元でもスコープが3つある。`First user` は初回、`Session` は毎回、接頭辞なしはイベントへの貢献
- `(direct) / (none)` は「直接来た」ではなく「分からなかった」。公式が挙げる原因6つのうち、直接入力は1つだけ
- `(direct)` が増えても、指名検索が増えたとは限らない
- 対処はUTMタグの確認と、到達時点で値が残っているかの確認。後者は自分で踏んで確かめる
- 参照元は順位づけを眺める数字ではなく、構成の変化に気づくための入口
値の意味がはっきりすると、増減を見たときに「集客の話か、計測の話か」を最初に分けられるようになります。
サイトの数字を見るのをやめて、AIに読ませませんか?
この記事の運営者が開発した「週報AI」は、GA4・サーチコンソールなどのデータをAIが分析し、"次にやること"まで日本語レポートで届けるサービスです。
