GA4でAIからの流入を見分ける|参照元での判別と読み方
「ChatGPTから自分のサイトに人が来ているのか、来ているならどれくらいか」——確かめたくなったとき、GA4のどこを開けばいいのかで迷います。専用のレポートがあるわけではないので、探しても見つからない。
結論から言えば、特別な設定をしなくても、標準のレポートで見分けられます。この記事では、その手順と、見えた数字をどう読むか、そしてGA4では原理的に見分けられない部分までを順に整理します。
AIからの流入は「参照元」で見分ける
文章型AIの回答に載ったリンクを誰かがクリックすると、そのアクセスはGA4に参照元(リファラー)付きで記録されます。ChatGPTから来たなら参照元は `chatgpt.com`、Perplexityから来たなら `perplexity.ai` です。
つまりAI経由の流入は、特別な計測を足すのではなく、もともと記録されている参照元を絞り込むだけで見えます。
主な参照元ドメインは次のとおりです。
| サービス | 参照元ドメインの例 |
|---|---|
| ChatGPT | chatgpt.com / chat.openai.com |
| Perplexity | perplexity.ai |
| Gemini | gemini.google.com |
| Microsoft Copilot | copilot.microsoft.com |
| Claude | claude.ai |
サービスは増えたり名前が変わったりします。一覧を上から眺めて、見慣れないドメインが伸びていないかも合わせて見ておくと取りこぼしが減ります。
手順:標準レポートで確認する
いちばん短い手順です。
- GA4の左メニューからレポートを開く
- 集客 → トラフィック獲得を開く
- 表の先頭にあるディメンションを「セッションの参照元 / メディア」に切り替える
- 表の上の検索ボックスに `chatgpt` と入力して絞り込む
- 期間を広めに取る(まずは過去3か月)
これで、その期間にChatGPT経由で何セッションあったかが分かります。`perplexity`、`gemini` と入力を変えれば同じように確認できます。GA4の基本的な画面構成はGA4の使い方で解説しています。
ポイント
最初は期間を長めに取ってください。日次や週次で見ると0が並んで「計測できていない」と誤解しがちです。3か月まとめて見て、初めて傾向が分かる規模のことが多いです。
手順:毎回同じ形で見られるようにする
毎週見るなら、絞り込みを毎回やり直すのは続きません。GA4には、これを固定しておく方法がいくつかあります。
- 探索(自由形式):ディメンションに「セッションの参照元」、指標に「セッション」「エンゲージメント率」を置き、フィルタで対象ドメインを条件にして保存します
- 比較(Comparisons):レポート上部の比較機能で「参照元が該当ドメインを含む」条件を作ると、通常のレポートと並べて見られます
- カスタムチャネルグループ:管理画面でチャネルグループを作り、対象ドメインをまとめて1つの区分にします
なお、GA4の既定のチャネルグループは更新されることがあります。お使いの画面に生成AI向けの区分がすでにあるかを一度確認し、あればそれを使い、無ければ上記の参照元での判別を使ってください。
GA4では見分けられないもの
ここが、この話でいちばん誤解されやすい部分です。
GoogleのAI要約(AI Overviews)経由の流入は、GA4では区別できません。AI要約は検索結果ページの一部なので、そこに載ったリンクをクリックした人は「Google検索からの自然検索流入」として記録されます。通常の10件の検索結果からのクリックと、同じ箱に入ります。
「AIからの流入」と一口に言っても、文章型AI(ChatGPT等)はGA4で見分けられ、GoogleのAI要約は見分けられない——この2つはまったく別の話です。
AI要約について何が測れて何が測れないかはAI Overviewsの計測|何が測れて、何が測れないかで整理しています。
もう1つ、参照元が落ちるケースもあります。アプリ内ブラウザやプライバシー設定によっては参照元が渡されず、「direct / none」に混ざります。したがってGA4で見えるAI経由の数字は、実際よりやや少なめに出ていると考えておくのが安全です。
注意
数字が実態より少なめに出る前提なので、「AI経由が少ないから対応不要」と結論づけるのは早計です。逆に、少ない数字を根拠に増えた・減ったと語るのも危険です。傾向を見るためのものと割り切ってください。
見えた数字をどう読むか
多くの記事は「見る方法」で終わりますが、実際に困るのはそのあとです。数十セッションという数字を前にして、これは多いのか少ないのか判断できない、という状態になります。
読み方は3つに絞れます。
1. 絶対数ではなく変化を見る。2件が5件になったこと自体に意味はありませんが、3か月前と比べて増えているか、横ばいかには意味があります。最初に見た月を基準にして、そこからの推移だけを追ってください。
2. 検索から来た人と並べて比べる。セッション数の隣に、エンゲージメント率と平均エンゲージメント時間を置きます。自然検索から来た人と比べて、AI経由の人はサイト内での動きが違うのか同じなのか。自分のサイトで実際に比べてみると、一般論よりずっと確かな材料になります。
3. どのページに着地しているかを見る。参照元で絞り込んだうえで、ランディングページの内訳を見ます。特定の記事にだけ集まっているなら、そのテーマがAIに参照されやすい形になっている可能性があります。
0が続くこと自体は異常ではありません。異常を疑うのは、3か月分を見ても完全に0で、かつ計測タグが全ページに入っていないときです。
数字から次の一手を言葉にする作業そのものに手が回らない場合は、GA4のデータをそのままAIに読ませる方法もあります。手順はChatGPTでGA4を分析するにまとめました。
まとめ
GA4でAIからの流入を見分けるのは、参照元を絞り込むだけです。特別な設定は要りません。レポート → 集客 → トラフィック獲得 → セッションの参照元/メディア、で `chatgpt` などを検索すれば確認できます。
ただし、GoogleのAI要約経由はこの方法では見分けられません。自然検索に含まれてしまうためです。この2つを混同しないことが、いちばんのポイントです。
見えた数字は、絶対数ではなく変化として読み、検索経由の数字と並べて比べる。アクセス解析全体の考え方はアクセス解析とは?何を見て、どう改善するかにまとめています。
よくある質問
GA4でAIからの流入は見られますか?
見られます。ChatGPTやPerplexityなどの文章型AIからのアクセスは、GA4の参照元(リファラー)に各サービスのドメインが記録されます。レポートの集客からトラフィック獲得を開き、セッションの参照元/メディアで確認するのが基本の手順です。設定を追加しなくても、標準のレポートで確認できます。
どのドメインを見ればAI経由だと分かりますか?
代表的なのは chatgpt.com、chat.openai.com、perplexity.ai、gemini.google.com、copilot.microsoft.com、claude.ai です。参照元の一覧をこれらの語で検索すると絞り込めます。ただしサービスは増減するため、一覧を眺めて見慣れないドメインが伸びていないかも合わせて確認してください。
GoogleのAI要約からの流入もGA4で分かりますか?
分かりません。GoogleのAI要約(AI Overviews)は検索結果ページの一部なので、そこからのクリックはGoogle検索からの自然検索流入として記録されます。通常の検索結果からのクリックと区別できません。AI要約に自社が引用されているかを知りたい場合は、検索結果を直接確認する方法になります。
AI経由の流入が0件でした。計測が間違っていますか?
多くの場合、間違いではありません。現時点で文章型AI経由のアクセスは、サイトによっては全体の数パーセント以下にとどまります。母数が小さいサイトなら0が続くのは普通です。まず期間を3か月ほどに広げて確認し、それでも0なら計測タグが全ページに入っているかを見直してください。
AI経由の流入は、どう読めばいいですか?
絶対数より変化を見てください。件数が2件か5件かにはあまり意味がありませんが、3か月前と比べて増えているかどうかには意味があります。あわせてエンゲージメント率や平均エンゲージメント時間を並べ、検索から来た人と比べてサイト内での動きが違うかを見ると、次の一手の材料になります。
サイトの数字を見るのをやめて、AIに読ませませんか?
この記事の運営者が開発した「週報AI」は、GA4・サーチコンソール・Clarityのデータを毎週AIが分析し、"次にやること"まで日本語レポートで届けるサービスです。
