アクセス解析入門

AI Overviewsはサーチコンソールでどこまで測れるか

GoogleのAI要約(AI Overviews)が検索結果に出るようになってから、「サーチコンソールでどこまで分かるのか」という疑問が増えました。専用のレポートを探しても見つからず、そのまま「測れない」と結論づけてしまいがちです。

実際には、測れている部分と、仕様として測れない部分がはっきり分かれています。この記事では、サーチコンソールの画面で確認できることを手順つきで整理し、そのうえで境界がどこにあるのかを示します。

記録はされている。ただし専用の区分はない

まず前提です。Googleは検索セントラルのドキュメントAI 機能とウェブサイトで、AI Overviews内のリンクについて、表示回数・クリック・掲載順位を検索パフォーマンスレポートに含めると説明しています。

つまりデータは入っています。入っているけれど、そこだけを取り出す手段が提供されていない、という状態です。

自分の目で確かめる手順は次のとおりです。

  1. サーチコンソールで検索パフォーマンス → 検索結果を開く
  2. 上部の「+新規」→「検索での見え方」を選ぶ
  3. 選択肢の一覧を見る

ここに並ぶのは、リッチリザルトや動画などの種類です。AI Overviewsという選択肢はありません。ここに無い=フィルタで絞り込めない、が結論になります。サーチコンソール自体の基本操作はサーチコンソールの使い方で解説しています。

クエリとページの数字は、そのまま使える

専用の区分がないだけで、通常のレポートは今までどおり使えます。むしろAI要約が広がった時期こそ、ここを丁寧に見る価値があります。

見るところ何が分かるか
クエリタブどの語で表示され、クリックされているか
ページタブどのURLが表示され、クリックされているか
平均CTR表示に対してどれだけクリックされているか
平均掲載順位AI要約内のリンクも含めた掲載位置
日付の比較前の期間からどう変わったか

ポイント

AI要約が出ているかどうかを直接は知れませんが、「表示回数は変わらないのにCTRだけ落ちたクエリ」は、クエリタブの期間比較で見つけられます。まずここから始めるのが現実的です。

期間比較のやり方

具体的な手順です。

  1. 検索パフォーマンスの日付をクリックし、比較タブを開く
  2. 「過去28日間」と「前年同期間」など、比べたい2期間を選ぶ
  3. クエリタブに切り替え、表をクリック数の差で並べ替える
  4. 表示回数がほぼ同じなのにクリックだけ減っているクエリを拾う

このやり方で拾えるのは「クリックされにくくなったクエリ」であって、「AI要約が出ているクエリ」ではありません。季節性、順位変動、競合の動き、タイトルの変更——クリックが減る理由は他にもあります。状況証拠として扱い、原因を1つに決めつけないでください。

まとめて取り出したいとき

画面での確認は行数に上限があるため、継続的に蓄積するなら別の手段が要ります。

  • Search Console API:クエリ単位・ページ単位・日付単位でプログラムから取得できます。毎週決まった形で取り出したいときに向いています
  • 一括データエクスポート(BigQuery):設定すると日次でBigQueryへ書き出されます。長期の蓄積と大量データの集計に向いています

どちらもAI要約分を分離できない点は画面と同じです。取り出せる量が変わるだけで、測れる範囲そのものは広がりません。

よくある誤解

「上位プランにすれば見られる」——サーチコンソールに有料プランはありません。誰が使っても同じデータです。

「表示回数が増えたのはAI要約に載ったから」——判別できません。通常の検索結果での順位上昇でも同じように増えます。

「AI要約が出た分だけクリックが減る」——そう断定できるデータは、サーチコンソールからは取れません。減っているクエリと減っていないクエリの両方があるはずなので、まず自分のサイトで確かめてください。

注意

ここまでの内容は「Googleの検索結果に出るAI要約」の話です。ChatGPTやPerplexityなど文章型AIからの流入は、サーチコンソールにはまったく載りません。そちらはGA4の参照元で見分けます。

サーチコンソールの外側

サーチコンソールでは分からないこと——どのキーワードでAI要約が出たか、そこに自社が引用元として並んだか——は、検索結果を直接見に行くしかありません。手動での確認手順と、ツールを使う場合の類型はAI Overviewsの計測|何が測れて、何が測れないかで整理しています。

文章型AIからの流入をGA4で見分ける手順はGA4でAIからの流入を見分けるにまとめました。

まとめ

AI Overviews内のリンクの表示回数・クリック・掲載順位は、サーチコンソールに記録されています。ただし専用の区分やフィルタは提供されていないため、そこだけを取り出すことはできません。

できるのは、クエリ単位・ページ単位の数字を期間比較して、クリックのされ方が変わったところを見つけることです。原因の断定はできませんが、どこを見に行くべきかの当たりはつきます。そこから先は、検索結果を直接確認する作業になります。

GA4やサーチコンソールを毎週見る時間がない方は、週報AIの無料サンプルレポートで「読み解き済みの週次レポート」の中身を確認できます。

よくある質問

サーチコンソールにAI Overviews専用のレポートはありますか?

ありません。検索での見え方という区分には、リッチリザルトの種類などが並びますが、AI Overviews専用の項目は用意されていません。フィルタも提供されていないため、AI要約分だけを取り出して見ることはできません。表示回数やクリックの中に含まれている、という状態です。

AI Overviews内のリンクは掲載順位に反映されますか?

されます。Googleは検索セントラルのドキュメントで、AI Overviews内のリンクについて表示回数・クリック・掲載順位を検索パフォーマンスレポートに含めると説明しています。ただし、その数字がAI要約由来か通常の検索結果由来かは区別されず、合算されます。

AI要約の影響を期間比較で確かめられますか?

傾向としては確かめられます。検索パフォーマンスの日付フィルタで前年同期などと比較し、表示回数が横ばいなのにクリックとCTRだけ落ちているクエリを探す方法です。ただしこれは状況証拠であり、AI要約が原因だと確定できるものではありません。他の要因も同時に動いている前提で見てください。

サーチコンソールのデータをまとめて取り出す方法はありますか?

あります。Search Console APIを使えばクエリ単位・ページ単位のデータをプログラムから取得できます。より大量に扱うなら、一括データエクスポートでBigQueryへ日次で書き出す方法もあります。画面のエクスポートは行数の上限があるため、継続的に蓄積したい場合はこれらが向いています。

自社がAI要約に引用されたかを知る方法はありますか?

サーチコンソールでは分かりません。現時点では、対象のキーワードを実際に検索してAI要約の引用元を目で確認する方法になります。手順はAI Overviewsの計測の記事にまとめています。

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