アクセス解析入門

ClarityのMCPサーバーとは?できることと、使う前の準備・制限

「ClarityにもMCPサーバーがあると聞いたけれど、何ができるのだろう」

「AIに聞くだけでClarityの数字が出るなら、試してみたい」

「つなぐのに何が要るのか、使える回数に上限はあるのか、先に知りたい」

ClarityのMCPサーバーを調べて、この記事にたどり着いた方に向けた記事です。

先に答えを書きます。ClarityのMCPサーバーは、AIにClarityの分析データを渡し、自然言語の質問で数字を取り出せるようにする、Microsoft公式の仕組みです。使うには、Clarityのプロジェクトで発行するAPIトークンが要ります。使える回数は、1プロジェクトで1日10リクエストまでです。

この記事では以下の3つを解説します。

  1. ClarityのMCPサーバーでできること
  2. 使う前の準備
  3. 使える回数などの制限と、使うときの注意

読み終える頃には、試すかどうかを決める材料が揃います。

なお、公式のドキュメントには、このサーバーは開発中で、今後の改善が予定されていると書かれています。手順や制限は変わることがあるので、使う前に公式のページで確かめてください。この記事は公式の記載を整理したもので、実際につないで動かした結果ではありません。

ClarityのMCPサーバーは、AIからClarityの数字を取り出す仕組みです

ClarityのMCPサーバーは、ウェブサイトの分析データへ、自然言語でアクセスできるようにするものです。Microsoft公式のドキュメントの説明です。

MCPは「Model Context Protocol」の略で、公式のドキュメントでは、AIシステムと、手元や外部のサービスとのやり取りを標準化するプロトコルとされています。AIが使う共通のコネクタ、と考えると分かりやすいでしょう。

MCPそのものの仕組みは、GA4側の記事で整理しました。全体像は、GA4のMCPサーバーとは|AIにGA4の数字を聞く仕組みと、つなぐ前の準備でつかめます。

公式のリポジトリによると、MCPに対応したAIのクライアントなら使えます。例として、Claude for DesktopとVisual Studio Codeが挙がっています。

ClarityのMCPサーバーは、Clarityの画面の代わりではなく、データを聞き出すための入口です。

できることは、数字の取得・録画の一覧・使い方の質問の3つです

公式のリポジトリには、AIに渡される道具が3つ載っています。何をするかで分けると、次のとおりです。

道具の名前何をするか
query-analytics-dashboardダッシュボードの分析データと指標を、自然言語の検索文で取る
list-session-recordingsセッション録画の一覧を、指定した条件で出す
query-documentation-resourcesClarityのドキュメントから、質問の答えに使う該当部分を取る

数字を取る道具で使える指標として、公式のドキュメントは、スクロール深度、エンゲージメント時間、総トラフィックなどを挙げています。絞り込みの軸は、ブラウザ、OS、国/地域、デバイスなどです。

録画の一覧を出す道具は、公式のリポジトリで、URLやデバイスの種類、ブラウザ、OS、国、都市などで絞れると説明されています。書かれているのは「一覧」を出すところまでです。録画の中身をAIが読み取れるかは、公式の記載を確かめられていません。

ヒートマップはどうでしょうか。確かめた範囲では、ヒートマップを取る道具は載っていません。公式のドキュメントの「今後の予定」に、予測ヒートマップの導入が挙がっています。いまのヒートマップは、Clarityの画面で見ます。見方は、Clarityヒートマップの使い方|読み方と改善への活かし方にまとめました。

使う前の準備は、Node.js・APIトークン・AIの道具の3つです

使う前に要るものは、公式のドキュメントでは次のとおりです。

  • Node.js v16以降
  • Clarityのプロジェクトと、データエクスポートのAPIトークン
  • MCPに対応したAIのクライアント(Claude for Desktopなど)

APIトークンは、Clarityのプロジェクトで発行します。手順は、公式のドキュメントに次のように書かれています。

  1. Clarityのプロジェクトを開く
  2. 設定(Settings)の「データエクスポート(Data Export)」を開く
  3. 「Generate new API token」を選ぶ
  4. 発行したトークンを安全に保管する

アクセストークンを管理できるのは、プロジェクトの管理者だけです。管理者でない場合は、管理者に発行を頼むことになります。

サーバーの起動は、公式のドキュメントでは、次のコマンドの形です。your-token-here の部分に、発行したトークンを入れます。

npx @microsoft/clarity-mcp-server --clarity_api_token=your-token-here

AIのクライアントの設定には、mcpServers の中に、このサーバーを npx で起動する形で書きます。具体的な書き方は、公式のドキュメントとリポジトリに例があります。

トークンは、あなたのClarityのデータを引き出せる鍵です。記事やチャット、公開のリポジトリに貼らないでください。

使える回数は、1プロジェクトで1日10リクエストまでです

制限は、公式のドキュメントに次のとおり書かれています。

項目公式のドキュメントでの内容
1日の回数1プロジェクトで1日10リクエストまで
取れる期間直近の最大3日分
ディメンション1リクエストにつき3つまで
応答の行数1,000行まで(ページ送りはできない)

公式のドキュメントには、1日の上限の拡大も今後の予定として挙がっています。いつ、どこまで広がるかは、書かれていません。

ここから先は、運営者の見方です。AIへの1回の質問が、何リクエストにあたるかは、公式のページに書かれていません。質問を重ねる使い方は、1日の上限に早く届く可能性があります。毎日・毎週の数字を決まった形で見るなら、画面で見るほうが、回数を気にせずに済みます。

使うときの注意は、トークンとデータの範囲です

注意することは、3つあります。

  1. トークンを安全に保管する。公式のドキュメントにも、トークンは安全に保管するよう書かれています。
  2. プライバシーとマスキングを確かめる。公式のリポジトリは、データの扱いについてClarityのプライバシーポリシーを見るよう案内しています。Clarity全般の説明では、既定でセンシティブな内容をマスクし、マスクされた内容は取得しない、とされています。MCPサーバー経由の結果にマスキングがどう関わるかは、MCPのページに書かれていません。
  3. AIの答えを画面で確かめる。AIの文章には、数字そのものと、AIが付けた解釈が混ざります。気になる数字は、Clarityの画面で同じ条件にして、見比べます。

試すかどうかは、何を知りたいかで決めます

聞きたいことが、期間や条件を決めた数字なら、MCPサーバーで取れる範囲に入っています。スクロール深度やエンゲージメント時間を、デバイス別に見たい場合などです。

一方、画面のどこが見られているか、といった話は、確かめた範囲ではMCPサーバーの対象に載っていません。Clarityの画面で見るほうが確実です。導入から画面の見方までは、Microsoft Clarityの使い方|導入から画面の見方までにまとめています。

とはいえ、Clarityやアクセス解析の数字を、毎回自分で聞き出して見比べるのは手間のかかる作業です。私たちが運営する週報AIは、GA4とサーチコンソールのデータをAIが毎週(ライトプランは月1回)自動で取得し、「今週何が変わったか・なぜか・次に何をすべきか」を専門用語を使わない日本語でお届けします。

よくある質問

ClarityのMCPサーバーとは何ですか?

AIからClarityの分析データへ、自然言語の質問でアクセスできるようにする、Microsoft公式の仕組みです。公式のドキュメントでは、AIと外部のサービスのやり取りを標準化するプロトコルであるMCPを使って、分析データを取り出せると説明されています。

使うのに何が必要ですか?

公式のドキュメントには、Node.js v16以降と、Clarityのプロジェクト、データエクスポートのAPIトークンが挙がっています。あわせて、MCPに対応したAIのクライアントも要ります。APIトークンは、プロジェクトの設定のデータエクスポートから新しく発行します。

1日に何回まで使えますか?

公式のドキュメントでは、1プロジェクトで1日10リクエストまでです。取れるのは直近の最大3日分で、1リクエストに指定できるディメンションは3つまでです。AIへの1回の質問が何リクエストになるかは、公式のページに書かれていません。

ヒートマップもAIから見られますか?

確かめた範囲では、ヒートマップを取るツールは載っていません。公式の今後の予定には、予測ヒートマップの導入が挙がっています。いまのヒートマップの確認は、Clarityの画面で行います。

まとめ

  • ClarityのMCPサーバーは、AIからClarityの分析データを、自然言語で取り出すMicrosoft公式の仕組み
  • できることは、数字の取得・録画の一覧・使い方の質問の3つ。ヒートマップを取る道具は、確かめた範囲では載っていない
  • 使う前に、Node.js v16以降・データエクスポートのAPIトークン・MCPに対応したAIのクライアントが要る
  • 使える回数は、1プロジェクトで1日10リクエストまで。取れるのは直近の最大3日分
  • トークンは安全に保管し、気になる数字はClarityの画面で確かめる

試す前に、1日の上限と、取れる期間が、自分の使い方に合うかを確かめてください。合うかどうかが分かれば、AIに聞くか、画面で見るかも決まります。

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この記事の運営者が開発した「週報AI」は、GA4・サーチコンソールなどのデータをAIが分析し、"次にやること"まで日本語レポートで届けるサービスです。

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